| ● 適性検査とは? |
公立中高一貫校の受験には、「適性検査」があります。
この検査は簡単に言うと筆記テストのことなのですが、その内容について詳しくご存じでない方も多いようです。
これは、私立中学受験のような教科別の試験ではなく、教科を超えた総合的なものです。
つまり、身近な環境問題を考えながら計算をしたり、リサイクルの材料を使って理科実験をしたりする問題などが取り上げられます。
大きな傾向としては、全体を通じ、「なぜ、そう思うのかあなたの考えを書きなさい」というような、答えが1つに決まらない「考える力」を問う問題が見られます。
公立中高一貫校の受検では、「入学試験」という言葉を使いません。
それは、学校教育法の規則によって、公立中学校は入試による学力検査を禁じられているからです。
この規則は、もともと受験競争の年齢が低くなるのを防ぐために作られたものでした。
そこで公立は「学力を見るためのテストではなく、あくまでも作文などを通して考える力や、表現力をみるためのもの」として適性検査を行うことにしました。
また、そのねらいは、単なる知識の詰め込みではなく、自分で問題を解決できる能力を持ち、リーダーシップを発揮できる子どもたち、すなわち将来の日本を担っていく“原石”を見出すことにあります。
そしてその原石を6年かけて光り輝く宝石に磨き上げることこそが公立中高一貫校の理想なのです。
◆実際には罰則もないため、長崎県でも学力テストが出題されています。
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| ● どのような準備をすればいいのか? |
| 適性検査に合格するだけの力を身につけるためには、次の4つを日頃から心がけておきましょう。 |
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ニュースや身のまわりのできごとについて興味を持つ |
| A |
教科書に書いてあることをしっかり身につける
まず、教科書のマスターが大切なことは言うまでもありません。
さらに参考書、問題集を使って、教科書に書いてあることを深く理解することを心がけましょう。
社会や理科については、小学校4年生から6年生までの内容をひととおり覚えておくことが必須です。
しかし、これだけでは不十分です。
なぜなら、適性検査では単純に知識をたずねる問題はまず出ないからです。
例えば、理科の実験では「なぜそうなるのか」「毎日の生活の中で、それがどのように応用されて使われているのか」など、実験の過程を説明したり、身近な事柄に置き換えられる応用力が問われます。
これに対応するには、興味の幅を広く持って、どんなことについても、疑問点を自分で調べていく習慣をつけることが大切です。 |
| B |
過去問にできるだけ触れ、時間を計りながら解く
また、実際の受検では、「時間」についての配慮が必要です。
つまり、「与えられた時間」の中で、いかに解答に近づけるかがポイントになるのです。
これを解決するには希望する学校の過去問を手に入れ、実際の受検と同じように時間を計り、ペース配分を考えながら解いてみることが大切です。
また、いろんな学校の過去問にも挑戦してください。
公立中高一貫校の問題内容は、それぞれの学校で異なりますが、「読む、考える、書く」形は共通です。
そのため、できるだけたくさんの過去問に触れておくことで、どのような問題にも対応できる実戦的な力が育ちます。 |
| C |
作文の力をつける
作文は、ほとんどすべての学校で出題されます。
それは、公立中高一貫校が受検生に求める能力である「考える力や、表現力をみる」ことに「作文」の出題が最適だからです。
長崎県の場合はここ数年、文章や詩を読ませて自分の考えや意見を450字程度で書かせるという内容になっています。
作文の基本を身につけるには、とにかく書くことです。毎日少しずつでも自分の考えを文章にまとめる習慣をつけましょう。
また、相手にわかりやすく、正確に伝えることも大切です。起承転結や序論・本論・結論など論理的な文章の書き方に慣れるようにしましょう。(2009年度入試では要約問題も出題)
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| ●報告書(調査書)の扱いや面接対策 |
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報告書(調査書)
合格するために必要な準備は適性検査だけではありません。
報告書(調査書)も大切です。これらの評価は、私立ではあまり重要視されていません。
しかし、公立中高一貫校では、これらが合否を左右します。
【内容について】
報告書は小学校で作成してもらいます。
5、6年の成績を記録するのが一般的です。評価で重要なのは「各教科の学習の記録」という項目です。
ここでは、それぞれの教科の学習状況について、三段階で評価しています。
責任感や思いやり、生活態度などをみる「行動の記録」については、どんな内容が書かれるのか心配する保護者の方も多いと思います。
しかし、ほとんどの場合、悪いことは書かれないのが実状です。
【書類審査は報告書から判断される】
受検倍率が高い場合、報告書を判断材料にして書類審査が行われ、志願者がふるいにかけられるケースがあります。
入試までせっかく受検の準備をしても、実際に受ける土俵に立てなければどうしようもありません
ですから、合格するためには、報告書の評価を上げることが大前提になります。
そのための対策としてはまず、日常の小学校での学習をしっかりすることです。 |
| A |
面接について
面接には個人面接と集団面接があり、学校によって異なりますが、佐世保北中学校の場合は受検者5人に対し面接官が3名(2012年度)といった集団面接です。
面接においてまず大切なのは、「ハキハキと答える」「姿勢を正しくする」「笑顔を忘れず、お辞儀は丁寧にする」などのマナーを守ることです。
これらのマナーについては、北中ゼミの授業の中で十分に指導します。
もちろん、面接において最も重要なのは、質問に対する答えの「中身」です。
これだけはマニュアル通りというわけにはいきません。
募集する側としても、面接時に模範解答を求めているわけではないからです。
ただし、次の4つのテーマについてはよく質問されます。
・学校を志望した理由
・将来の夢
・好きな教科、自分の長所
・小学校でがんばったこと
これらの代表的な質問に対しては、それぞれを文章にまとめてみるなどして、いつでもその通り答えられるように練習するといいでしょう。
また、面接の練習は生徒本人だけではできません。
ご父母が面接官となって質問し、その際、気になった点を注意してあげるのが一番です。
生徒は何度も他人に説明しているうちに、話す要領がわかってくるはずです。
また普段から、自分の考えたことを第三者に客観的に話す習慣を身につけるようにすることが大切です。
※今年度の質問事項はお電話でお尋ねください。22-9966 |
| ●これだけはやってあげたい「親のサポート」 |
準備はいつから始めるのがよいか?
もしお子様が、合否は二の次にして受検だけしたいというのなら、その準備は願書を配布する秋の時期からでも可能です。
しかし、そのような駆け込み受検では、合格はかなり難しいと言えます。
合格を目指すなら、次の準備を早めに心がけましょう。 |
| @ |
基礎学習が出来ているかをまずチェック
保護者の方は、まずお子様の学力を把握するところから始めてください。
具体的には、次の項目をチェックしましょう。
・小学校の学習の基本となる部分はしっかりできているか?
・長い文章を読むのを苦痛に感じていないか。本を読む習慣があるか?
・文章を書くことに、慣れているか?
子どもの学力には個人差があるので、いつから公立中高一貫校の準備を始めるとよいかということは、一概に断言はできません。
しかし、小学校で学ぶ基礎の学習ができており、普段から「読む、考える、書く」習慣が身についている子どもであれば、入学を希望する学校の対策は、6年生からのスタートでも遅くはありません。 |
| A |
「読む、考える、書く」習慣を早く身につける
もっとも、「読む、考える、書く」という習慣が身についている子どもが少ないというのが、今の教育の現状だと思います。
それらは、ゆっくりと身につくものです。例えば「書く力」なら、日ごろから文章を書き、慣れ親しむことによって徐々に蓄積されていきます。
ですから、理想的には小学校1年生から意識して始めるのがよいでしょう。
始める時期が早いほど、無理なく自然にそれらの力が身につくからです。
ただし、その準備は受検のための勉強をするというように堅苦しくとらえる必要はありません。
これらの習慣は、日記をつける、知能パズルをする、読書の楽しさを知る、日常のいろいろな出来事や社会問題を家族で話し合う、そんな日頃の親子のふれあいから身についてきます。
ここでとりわけ大切なのは、家族のふれあいと協力です。 |
| ● 大切な家庭でのサポート |
| @ |
親自身も興味の幅を広く持つ
公立中高一貫校の適性検査は、「考える力」を特に重視しています。その力を育てるために、家族でどんなことをすればいいのでしょうか。
例えば、家族旅行の計画を一緒に立てたり、博物館に行って科学への興味を引き出したりすることなどが挙げられます。
このようなことは、親だからこそできることです。
親が一緒になって「面白いぞ」と言っていることには、子どもも自然と興味を持ってくるものです。
子どもの興味の幅を広げるには、親自身も色々なことに興味を持つことが必要です。 |
| A |
好奇心を育て、後ろから見守る
例えば、子どもが自分の考えを作文で表現する場合、「書きたい」と思うような経験が自分の中にたくさんあるとそれが強みになります。
作文上達には、身近なものにどれだけ関心を持てるかという“好奇心”が大きく左右します。
上記の@では、「親が面白いと言っていることは、子どもも興味を持つ」と書きました。
さらにその上、興味の持ったことに対して、子どもが自分で調べて、自分なりに納得することが大切です。
自分なりにわかってくると、子どもはそれが楽しくなって、さらに興味をもつという連鎖が起こります。好奇心はどんどん膨らみ、他人に話したいと思う「引き出し」が増えていきます。
その際に大切なのは、自分でよく考えるということです。
だから、隣で親がすぐに答えを用意せず、本人に考えさせてください。
そして、子どもが考えた意見には耳を傾けて、まずはほめてあげましょう。
このように、子どもを「後ろから見守る」姿勢が子どもの考える力を育てるのです。 |
●合格だけがすべてではない
受検合格に向けて、子どもが精一杯努力したとしても、不合格という結果が出てしまう場合があります。
特に、全力を尽くして受検に臨んだ子ほど、不合格だったときのショックは大きいものです。
このような場合、まずはその努力に対し「よくがんばったね」とねぎらってあげることが必要です。
そして、次のような事を話してみるのが大切なのではないでしょうか。
「今回勉強して身についた『読む、考える、書く』力は、これからの人生でもずっと必要になる力なんだ。
高校入試でも大学入試でも、その先の社会人でもお父さんやお母さんになっても必要なんだよ。
だから、これまでがんばったことは、この先の人生でお前の宝物になるんだよ」と…。 |